二十四節気のコーナーが終わって思うこと。1年間かけてじっくり書いてみましたが、とても勉強になりました。二十四節気に話題が限定されたことにはちょっと息苦しさを感じはしましたが… 今回、東洋思想をかなり勉強し直しながら書きましたが、このブログに書けたのはごく一部だけです。二十四節気に限ってもはるかなる知恵が詰まっています。東洋思想の奥深さをあらためて感じた一年になりました。
東洋思想の中でも、干支はその中心に位置しています。干支は十干と十二支から成っています。十二支は一年が12ヶ月であることも関連しますが、二十四節気は一年を12ヶ月の2倍24節に分けます。月よりもやや細かに一年を観察したようですね。もともとが中国大陸のものなので、季節感にややズレがありますが、季節の移ろいはほぼ同じです。
東洋思想の最も根本のところには、「宇宙と地球」とか「天と自然」があるといっていいと思います。西洋思想との一番の違いは、西洋思想の根本には「人間」とか「個人」とかがあるということです。東洋では人も自然の一部であって共生の考えが強いけど、西洋では人間は自然の支配者と考えているきらいがあります。今現在、SDG’sやESGという標語をもって地球環境を守護しようというような動きが活発になっていますが、これは東洋からすれば古来ずっと考えており、取り立てて今さら声を上げることでもないということだと思います。
二十四節気はそういう東洋の考え方の中から自然に発生した考え方で、とっても簡単にいうと、人間は季節に合わせて生きるのがいいというものです。一年を12ヶ月よりもちょっとだけ細かく分けて考えるのですが、これってちょうどいいような気がしますね。これ以上細分すると一年を52週間に分けることになりますが、これでは少し細かすぎますね。
自然の移ろいとか過ごし方や食べ物の注意点などを頭の中に入れてること、自然の動きに合わせること、そして自然の力を体の中に取り込んで一年一年を過ごすこと、こんな暮らし方ができると健康で幸せな人生になるというのが東洋古来の考え方です。そして、この考え方は東洋思想の相当奥の本質的な考え方であるということが、今回の二十四節気に合わせて勉強した中でわかったことです。
文章 杉岡 茂