アジアの時代?

 アジアの時代と言われています。アジアというと、我々日本人はすぐに東アジアとか極東(Far East)とかを連想します。つまり、中国大陸と朝鮮半島がいつもついてきます。でも僕の感覚では、我々日本人は東アジアよりも東南アジアのほうが感覚が近いと思うのですが、いかがなものでしょう。中国にはもう20年くらい通っていますが、友達と呼べるのは数人です。好みの問題もあるでしょうが、実際に行ってみた感じでは、タイやインドネシア、とくにベトナムのほうが、日本人の感覚に近いと思います。

 これまでの体験からの実感ですが、日本人の民族的な祖先はモンゴルなどの大陸からということもあるのでしょうが、東南アジアから海を渡ってというのも大いにあるんじゃないかな、なんて思ったりもしてます。もちろん、律令制度や漢字などいろんな文化が、朝鮮半島を経由して中国大陸から入ったことはほぼ間違いありません。しかし、文化が来た所と祖先が来た先は違ってもおかしくないことに最近気づきました。今は欧米(特にアングロ=サクソン)の文化花盛りの日本ですが、だからといって、我々の祖先が欧米から来たとはだれも考えないでしょう。

 人の顔って大事だと思うんですが、顔の感じも、中国大陸や朝鮮半島というよりも、東南アジアじゃないかなあ(もっとも、僕の場合は「お前はモンゴルから来た」と言われてもしかたないとは思うけど…)。天照大神も南から海の道を通って来られたとも言われています。もちろん、いろんな方面からいろんな人がたどり着いているんだと思うんだけど、多数は東南アジアからじゃないかと真剣に思ってます。

 そのアジアがここ20年くらいの間経済的に発展してきたし、今後もまた大きく発展します。人口の増加によるマーケットの拡大ということも大きく関係していますが、やっぱりアジア人の勤勉さという要素が大きいのではないかと思います。とくに若い人のがんばりとその結果としての優秀さは目を見張るものがあります。日本国内にいると、人口減少一色で未来に希望が持てない空気が充満していますが、一歩東南アジアに足を踏み入れると人口が爆発しそうです。人口が急増するということは若者が増えるということです。若者は切磋琢磨してどんどん優秀になっていきます。あのころの日本の若者です。

 経済学者や評論家がなんと言おうと、その国の力は若者の元気の良さで決まります。日本みたいにたくさんの若者が自殺する国に未来などありえません。ぼくたちはどこかで曲がり道をまちがえたようです。もう一度本来の道に戻るために、アジアの若者と交流を盛んにして、日本の若者が元気になるようなことを考えなきゃいけないんじゃないでしょうか。