コロナっていい奴なんだ!

 

 今年2月の後半から始まって、3月の末からあれよあれよと言う間に感染者と死者が増えて、ここ最近多少収まってきたように見える新型コロナウイルスですが、正直言ってちょっと騒ぎすぎのように見えます。10年前の新型インフルエンザの時は、海外は相当騒ぎになったにもかかわらず、日本国内はほとんど話題にもならず、今はもうすでに忘れているといった感じですよね。やっぱ、東京でオリンピックが予定されていたことが大きく影響したんですかね…

 さて、経営者の皆さんにとっては、現時点の窮状への対策もさることながら、コロナが収まった時のリスタートがさらに重要です。リスタートを考えて今を動いている人と現状にあたふたしてリスタートを考えてない人の間には、とっても大きな差ができていることでしょう。何事も社長さんの頭で決まります。これを今、ピンチだと思っているばかりの人と他と差をつけるチャンスだと考える人と、何年か経ったら埋められないほどの差になっているでしょうね。社長さんの頭の中の考え方一つで大きく差がつくなんて怖いことですね。もう少し辛抱が必要ですが、リスタートの時の策をじっと考えて準備することが、今ここは大事です。ちなみに、「辛抱」って「辛さを抱いてじっとしていること」なんでしょうね。日本語ってうまいこと言いますよね。今の状況にぴったりです。

 では、どういうことを考えたらいいんでしょう?

 一言で言うと、これまでこういうことでもなければ日々の仕事に流されてできなかった事業の再構築でしょうね。

・中小企業の最大の武器である「機動力」を取り戻して、この大きな時代の変化に適応すること

・今までと違うお客さんを探してみること

・儲からない部分を切り捨てて、より儲かるものを付け加えること

・内定取り消しとかリストラとかいう形で起こっている労働力の流動化にうまく乗って、いい人材を確保すること

・動画配信などを使ってリモート商売を考えるなど、これまで手のつかなかったI T化を検討する

・時間価値の重要性が大きくなることを考えてみること

・後継者のいない会社をM&Aすることを検討すること

 こんなことを考えて、コロナが収束した後のリスタートを、ボルト(古いか!?)並みのロケットスタートを切れるように準備することが大事ですね。コロナって実は中小企業の経営者にとってはいい奴だったのかもしれませんね。次回は今起こりつつある時代の変化について、ちょっとだけお話ししてみたいと思います。

文章:杉岡 茂

写真:伊丸 綾