時代の変化 ⑴

 九星気学的に言うと、2017年から2019年までの3年間は大変革の時期で、その大変革を経て今年2020年から新しい時代が始まりました。今年は庚子(かのえね)の年で、大きな経済変動の年でもあります。どういう変化が起こったのか、時代の流れはどういう流れになっているのか。ごく大雑把にいうと

  • 少子高齢化を伴う人口減少
  • 経済の国際化
  • ICTの飛躍的な進展

ということになりましょうか。

 地球温暖化や生活に必要なエネルギーの根本的な見直しなど他にも時代の変化は見られますが、少なくとも上に挙げた3点は無視できません。単に題目として知っているだけではダメで、この3つの変化を具体的に考えなければなりません。「今ここ」を感じ、「足下」をじっくり見つめて、その中から身に覚えのある流れに適応していくことが大事なことです。将来どうなるのかは誰にもわかりませんから、いたずらに将来を予測することはあまりお勧めしません。最近は将来予測の本がたくさん出ています。これをことさらに避ける必要はありませんが、一つの意見として、ほんとにそうなるかどうか、「今ここ」をとらえるために、自分自身が自分の身で感じ、自分の頭で考えるヒントとして読む態度が必要でしょう。

  • の側面から考えてみましょう。

 高齢者が増えることと若い世代が減ることで、この世の中で何が起こっているのでしょうか。戦後の昭和22年から24年の3年間に生まれた世代は、他の世代に比べて圧倒的に数が多いのですが、この世代を「団塊の世代」と言います。この団塊世代がもうそろそろ健康寿命に達します。健康寿命に達した人たちは、かなりの割合で認知症を発症したり寝たきりになったりします。孫に何か買ってあげることはあっても、自分のものにお金を使うことがなくなっていきます。また、お年寄りが信号をわたるにも電車やバスに乗るにも、時間がかかったりする光景は最近よく見ることです。一方、若い世代が減ることで働き手が少なくなります。また、高齢者が増えて若い世代が減ると、若い世代に対する年金の負担が増大します。これまた自分たちのためにお金を使うことが難しくなるでしょう。つまり、国内のマーケットが縮小すると言うことです。「退役世代の老齢化」と「若年現役世代の少数化」のダブルパンチが、日本経済の調子が悪くデフレが続くことの大きな要因であると認識する必要があるようです。そういうことからこの先何が起こるかをもっともっと具体的に「考えること」、「想像してみること」が必要です。

文章:杉岡 茂

写真:伊丸 綾