立春 一/二十四節気

 1年を24の節に分けた二十四節気の最初の節気です。旧暦の新年ですが今の暦では、おおよそ毎年2月4日です。暦の上ではこの日から春になり、その前日は豆をまいて邪気を払う節分です。この節分は「節を分ける」と書くように新年を迎える準備をする行事です。

 旧暦では立春近くに正月がめぐってきたので。立春は春の始まりであると同時に一年の始まりでもありました。今の感覚で言えば、この時期はまだまだ寒さは厳しく寒さのピークのように思いますが、ここから寒さが和らぎ生き物たちが春じたくを始める頃です。梅の花が咲きウグイスの美しい声が聞こえ、また春が戻ってくる予感に暖かさを感じる時期です。春の足音が聞こえるのがこの頃からでしょう。

 立春を過ぎると、天地の生気が再び萌えはじめ万物が栄えます。厳冬期に息をひそめていた陽気が、再び人体の中から台頭しはじめます。春の養生においては、陽気の台頭や万物の成長に応じることが大事とされ、気功においては、立春の導引は手少陽三焦の経絡の導引を主とするとされています。

 養生とは、まさに「生を養う」ことであり病気にならないことです。気功導引は養生の最も重要な手法で、体の内部の気を整えること(これを内気功といいます)です。その季節その季節の気に自分の気を合わせることで、季節の変化に順応し健康を維持するということです。

 養生を考える上で、気功と並んで大事なのは食事です。食卓にも旬の食材とか春を感じさせるような器を用意してみられたらどうでしょうか。

 ・鰆さわらの味噌焼き

 ・ひじき煮 大豆入り

 ・菜の花くるみ和え

 ・ゴボウと豆腐の赤だし

なんかいいですね。

文章 杉岡 茂