中小企業はマーケットから直接資金調達をする直接金融ではなく、銀行を仲立ちにする間接金融によって成り立っています。つまり一般の人が銀行に預けた預金を中小企業が借りるという形ですね。事業をするということはおカネをまず投下してその後に儲けが発生します。先におカネが入ってくる事業なんてありませんね。もしそんな話があったら強く疑うべきでしょう。
RYDEENはもうずっと前から中小企業の最大の武器は「機動力」にありと言い続けてきました。機動力にもいろいろな機動力がありますが、資金調達の機動力はとても重要です。事業転換に関する機動力も大事ですが、転換するにもお金が要ります。また、事業の成長にもお金が要ります。だって、売上げを2倍にしようと思ったら仕入れが2倍要りますね。やっぱり資金調達が必要です。リターンを大きくしようと思ったらまずはおカネを使わなければならないことは当たり前の上に当たり前のことですよね。
事業にチャンスありと思った時には資金投入が必要ですが、すぐに投入できるかできないかはとても大きな違いとなって返ってくることが多いでしょう。とくに今の世みたく変化が大きくそして速い場合には、逃した魚はほんとに大きいでしょう。後悔しても遅いということにならないように、すぐ資金投入できるように日頃から準備しておくことが大事です。とにかく銀行とコミュニケーションをとっとくことでしょうね。
資金調達といえば、もう一つ大きな話題は資金調達の方法が多様化してきたことでしょうね。代表的なものはクラウドファンディングですね。このクラウドファンディングにも個人の投資家さんから資金調達するものとか事業者専門のクラウドファンディングなど種類があるようです。クラウドファンディングの良さは投資してくれた人がファンになることがほとんどという点でしょう。
今後は銀行からの負債、つまり借入れるということが資金調達の中心であることは変わりがないでしょうが、単に負債だけでなく、資本と負債の間の資金調達についても知識をもっておく必要があります。何にしても時代は大きく動いています。時代に遅れをとって経営に遅れをとらないようにしないといけませんね。
文章 杉岡 茂