気学の力 1

 三気学というのはぼくの造語で、普通は三歳の気学とかいうんですかね。天の気十干、地の気十二支、人の気九星を総合して三気学といっています。すごく大雑把にいうと、宇宙の動きと地球の流れの中にいる人類の生きすじということです。そして、十干と十二支がヒトの外つまり環境の外気で、九星はヒトの内気ということになります。これら気学は、陰陽五行の考え方が一番根底にありますが、このことは次回以降にまたお話ししようと思います。

今回は気学が実際に教えてくれたことをお話しします。コロナ狂騒曲が鳴り終わってから1年くらい経ちます。コロナの後と前でだいぶ世の中変わったよねって声をよく聞きます。気学はコロナ以前の2017年から2019年を「世界のシンギュラーポイント」としていました。コロナの前から世界は大きな変革に見舞われることを予知していたのです。予知は予測とはちがいます。

 シンギュラーポイントというのは日本語では「特異点」といい、今までの基準があてはまらない、つまり質の変化を伴う大変化する点をいいます。氷が0℃でいきなり水になったり、その水が100℃になると沸騰して今度は蒸気になったり、というようなことを思えばいいでしょうか。そのようなシンギュラーポイントの中で何が起こったのか。コロナなどの自然災害もありましたが、ヒトの生活つまり社会の変化としては大きく2つあると思います。

 1つはデジタル技術が社会を変えたことです。これについてはわかりやすいですよね。しかし、もう1つ。とくに日本では過去に引きづられてあんまり意識されてないことがあります。意識したくないと言った方がいいかもしれません。それは、日本がいろんな点でたくさんの国に負けようとしていることです。しかし、負けてもいいのではないかと思うようなことあるので、これがいいことか悪いことかのジャッジはとてもむずかしいと思っています。経済が進展して社会が発展することは人類にとって無批判にいいことと考えていいものかどうか、私たちはたちどまって考えてみる必要があるのかもしれません。

文章 杉岡 茂