新暦で12月22日ころ。
冬至の日、太陽は南回帰線に直射する。北半球では夜が最も長く、昼が最も短い。一年で最も寒い季節になったことを意味します。これから日毎に日が長くなっていく一年の始まりと考えることもできます。柚子湯にはそんな時期にゆずの香りと薬効で体を清める禊ミソギの意味があります。そして大晦日には細く長く暮らせるように蕎麦を食べ、一年の汚れをとるために除夜の鐘を鳴らします。昔から続いていることには何かの意味がちゃんとあるんですね。
冬の栄養補給は漢方医学の養生における伝統な手法である。冬至は陰気が後退し陽気が発生し始めるため、栄養補給にぴったりの時期です。この時、人体は外からの栄養を最も吸収しやすく、その補給効果を大きく発揮するからです。へその真後ろの「命門」というツボは覚えておいて損はないでしょう。使い捨てカイロを貼り付けるなどして養生してみてください。風邪、鼻水、冷えによる頭痛や肩こりなどに効くと言われています。
かぼちゃは気を補う作用があり、気力の強化や糖尿病改善、消化機能の増強に効果があるとされています。わかめは精力や成長を促す効果がありますが、寒性なので温かいスープがおすすめです。そしてなんといっても、ぼくの大好きな黒豆ですね。とにかく元気印で正月料理にも欠かせません。おせちってそういうものを集めたんですかね…
冬至の導引式では主に足の少陰経筋を伸ばします。足の少陰経筋は足の小指下から始ま利、踵の内側を斜行して足内側の後に沿ってのぼり陰部に至り、脊椎に沿って上り後頭骨で結びます。両手を側面から上げながら息を吸います。吐く時は両手を硬く握り、腰をかがめて両膝の外側に下ろします。息を吸う時は両拳で膝を支え、尻に力を込めて肛門を引き締めるのがいいでしょう。吐く時は力を抜いて正面に戻します。自分の状況に合わせて数回繰り返してください。
文章 杉岡 茂