小暑 十一 / 二十四節気

 新暦で7月7日ころ。 

 小暑の訪れは夏の土用に入る手前で、梅雨が明けてこのころから少し暑くなってきます。本格的な夏の到来です。小暑から立秋(8月7日ころから)までに出すのが暑中見舞い、立秋をすぎると残暑見舞いになります。が、現代においてはだいたいお盆までが暑中見舞い、盆過ぎたら残暑見舞いとしている人が多いようです。

 小暑の時は汗が大量に出て、気を消耗しやすいめ、解熱と防暑、体力の補充つまり陽気を保つのが大切です。軽〜い運動をすることをおすすめします。また、夏の疲れが肌に表れやすい時期です。特に顔の表情をいろいろ変えてみてマッサージするのもいいようです。夏は火に属して心とつながっており、いらだって落ち着きなくなりがちです。心静かに気血が穏やか、心頭を滅却すれば火もまた涼しいということですかね。

  小暑引導式では主に手の太陰肺経を伸ばします。手の太陰肺経は手の親指から肘の中を通り、上腕の内側を通って腋の下に入って、上って欠盆、下って胸の中、季肋部に終わる経絡です。ややこしいので気をつけてください。まず、息を吸う時はややしゃがみ、両手を少し体の前に上へ上げて片足を一歩前に進めて、足を前後に開き前足の膝を曲げ後足の膝をしっかりと伸ばして、胸郭を大きく開いて両腕を後ろに伸ばす。これで、手の太陰肺経を引っ張ることができます。そして、息を吐きながら体を正面に戻し、前足も戻します。自分の状況に合わせて左右交代に繰り返します。

 丑の日には「う」のつく食べ物、うり、うなぎ、うどんなど、また脾が弱って貧血になりやすいので、うなぎ、肉、ひじき、ほうれん草がいいようです。うなぎなんて平賀源内が友だちのうなぎ屋を助けるために考えた方便かと思ってましたが、ちゃんとした言い伝えなんですね。あと、あさりやカレイもいいようです。

文章 杉岡 茂