人口減少

 

 

 人口減少は止まらない。人口が減少することがいいことか悪いことか、それは即断できませんが、困ったことは起こります。売上=単価×数量ですから、数量つまりお客さんが減ると売上は落ちるのが自然の成り行きです。もっと困ったことは、労働力の枯渇です。売上をあげようにも、動いてくれる人がいないのです。「中小企業は人が動いてナンボ」です。このような深刻なことがかなりのスピードで起こっているということに気づいている人もだいぶ増えてきましたが、まだまだ真剣に考えている経営者は少ないようです。

 「募集出してるんだけどぜんぜん人が来んのよね〜」なんてのんきなこと言ってる社長さん、日々置いて行かれてますよ。中小企業はヒトが動いてナンボです。今いい人材を採用していたら、何十年か先まであなたの会社は大丈夫です。他の会社をリードできます。待っていてはダメです。社長さんが自らの足で人材を獲得しに行かなきゃダメですよ。でも、誰でもいいというわけではありませんね。社長さんの仲間といえるような人材は、どんな人でそしてどこにいるのでしょう。

 ハローワークは中途採用市場です。団塊の世代の大量退職で、大企業は新卒市場からばかりでなく、いまや中途採用市場をも射程に採用しています。ハローワークは常に不足しています。この状態はずっと続きます。これから仕事につく18歳の人口がどんどん減っています。1960年代には軽く200万人を超えてたものが(一番多い時で270万人を越える年もありました)、最近は120万人を割っています。去年の出生数が90万人ですから、18歳人口はどんどん減って、18年後には90万人になるということです。

 してみると、国内の人材市場に期待することは難しそうです。ただ、日本を一歩外に出ると人口増加・人口爆発が起こっています。近い地域で東南アジアを見てみると、軒並み人口が増加しています。人口が増加するというのは、食えるということが基本ですから、経済が発展しているということです。そして日本とは逆に若い人が増えているということです。若い人が多いということは、その中で競争が起こるということです。ということで、東南アジアの若者は優秀です。何よりも中小企業の求めるやる気のある若い人材がたくさんいます。

 「百聞は一見にしかず、百見は一験にしかず」です。まず、東南アジアの国に行って、学生さんや若い人とお話ししてみることをお勧めします。どこにどうやって行ったらいいのかわからない方はぜひRYDEENまでご連絡ください。そして、いきなり正社員でないとしても留学生をバイトで雇うなりして、外国の若者を雇ってみてください。きっと、社長さんのいい仲間になってくれると思いますよ。

文章:杉岡 茂

写真:伊丸 綾