小雪 二十 / 二十四節気

新暦で11月22日ころ。

日本の平地では、雪はまだですが木枯らしが吹き始めるころです。寒の戻りで小春日和に春の花が咲くことがあるのもこのころです。そんな時にはとっても得した気分にひたることができます。また、勉強したり何かを学んだりするにもいい季節です。芽吹く季節に美しい花を咲かせるためにしっかり自分を磨いときましょう。

小雪の時期は陰気がたまって逆に陽気が薄らいでいって、万物の生気が失われて天地が閉塞して真冬になっていく過程です。小雪の養生は精神の養生に意を用いて、心の安定と平和を保ち体内の陽気を鎮めるのがいいでしょう。日光浴なんて最高ですね。日光を多く浴びて体内の陽気を刺激し経脈を温め寒さを防ぐのがいいでしょう。この時期は、何をするにしても外向きの自己表現ではなく、内側にエネルギーを貯めるということを考えて過ごすのがいいようです。

この時期の食べ物は、なんと言ってもクルミ、りんご、白菜です。淡白なのに甘味のある白菜は鍋には欠かせませんね。クルミは脳力アップや老化防止にいいと言われ、毎日食べるとボケ防止になるとされています。りんごは万人によいとされ、できれば毎日食べるといいと言われます。体に潤いを与え肌をみずみずしく保つのに有効なので、乾燥するこの季節にはとくにいいでしょう。

小雪の導引式では主に足の厥陰経筋を伸ばします。足の厥陰経筋は足の親指に始まり、第三足指から分岐してくるぶしの前で結びます。そして、足の内側を伝って陰部で結んで各経筋に連絡するとされます。重心を右にずらしながら息を吸い、右手で左肘を引く。吐く時は左足を上げ、左の手のひらで左膝の内側を押します。息を吸う時に右手で左肘を押し、左ひざは右に左手で押すことで、足の厥陰経筋を伸ばして引っ張ることができます。吐く時は力を抜いて正面に戻す。自分の状況に合わせて左右数回繰り返します。

文章 杉岡 茂