清明 五/二十四節気

桐始めて華さき田鼠化して鴽と為り虹始めて見ゆる

 現代の暦では4月5日ころにあたります。清明は二十四節気の第五の節気で、春もたけなわのころです。万物が新鮮な空気を吸い、まさに春和景明のさまとなる。清明には古来お墓詣りとの習俗があり、先祖を偲ぶとともに春をめでる絶好の機会だとされます。

清らかで明るい陽の光のイメージです。このころから草木が芽生えはじめ、気分がワクワクし始めます。そして、新学期、入学や就職の季節で気分が新たになりますね。そうなると何といっても桜ですね。この桜が日本を代表する花になったのは何故でしょうね。きっと日本の心である「もののあはれ」に関連していると思いますが、この話は長くなりますので別の機会に…

 4月8日はお花まつり、お釈迦様が生まれたで空から甘露の雨が降ったと言われていますが、雨上がりの空に虹がかかるのをみるのもこの時期からですね。晴れと褻(け)という言葉があります。晴れの日とか晴れ着とか「晴れ」は今でも使う言葉で「非日常」のことを表しますが、「褻」は今では使われませんが「日常」を指します。4月は晴れの日が多く緊張やストレスをかかえやすい季節です。胃腸の「養生」が大事な時期です。

 清明の養生は陽を養うため、こまめに「動く」ことが肝心である。清明導引式では主に手の太陽小腸経を伸ばす。手の太陽小腸経は、小指から腕の外側の後ろを通って肩甲骨を経て、首の横から上の目じりまで届く経絡である。まず息を吸いながら肩甲骨を両側へ開き、それに従って両腕も弓を引くように左右に広げる。この際弓を持つ方の手を見る。そして、息を吐きながら弦を引く方の手を伸ばし、両腕をおろし体をもとに戻す。自分の状況に合わせて左右交代に繰り返す。

 漢方医学では、人は四季の変遷に合わせるべきと言います。春は万物が成長する頃で、これに合わせてゆったりした衣服を着、早寝早起きして体をたくさん動かすのがよい。そして、にんにく、レバー、鶏肉がいいとされます。

うっ…

文章 杉岡 茂